からかい半分

からかい半分

新宿×六本木です。
六本木くんはパソコン操作時にはメガネ着用+タイを緩める、というのが公式設定らしいので、
それを忠実に(?)再現してみました。
無駄にキャンバスが大きくなってしまいました。ごめんなさい。

勢い余って、六本木くんの表情差し替えバージョンを用意してしまいました。
……泣かせちゃいました。覚悟のある方はどうぞ。 >> 表情差し替えバージョン

以下、甘い感じのSSです。

「……新宿さん?」

「んー?」

その返事は、耳元で聞こえる。

「何、してるんです?」

どうせ真面目な答えが帰って来るなんて思っていなかったけど、僕は質問を投げてみた。 視線は正面、パソコンの画面に固定したまま。

「ん。暇なんで、お前で遊ぼうかなーと思って」

案の定、何の解決にもならない答え。 僕はとりあえず無視することに決めた。

だけど、次の瞬間、左肩に軽く新宿さんの体重がかかってきた。

「しん……っ」

さすがに抗議しようと視線を向けると、いたずらっぽい笑みを浮かべた新宿さんの顔が至近距離にある。 その口元に、マゼンタ色の何かをくわえて……って、それ、僕のクロスタイの端っこ!?

新宿さんは、そのままタイの左端を引っ張りはじめた。 ベストとシャツの間で、布同士の摩擦が起こり、僕の体も軽く左に引きずられる。

「ちょ、ちょっと!」

「うーん、うまく行かないな」

新宿さんは、ようやく口からタイを放した。 悪びれた様子も無く、やっぱちゃんと歯で噛まなきゃだめか、などと解決策を模索している。

「やめてくれます? いつもいつも……」

僕はため息交じり。 一方の新宿さんは、とても楽しそうだ。

「だって、お前からかうの面白いから」

面白いから。 そんな理由で、毎日この調子でちょっかいをかけられたら、たまったものじゃない。 僕は、新宿さんの方にはっきりと顔を向けた。

「新宿さん、あの……」

――迷惑なんですけど。

だけど、それを言う前に、相手に先を越されてしまった。

「……ま、からかい甲斐があるってのは、ちょっかい出してる理由の半分くらいだけどな」

そう言って、気障っぽくウィンク。

理由の半分が、「からかい」。 それなら、残りの半分は……?

新宿さんは、そんな僕の疑問など、お見通しだったようだ。 いや、たぶん僕がその疑問を抱くように仕向けたんだろう。 仕向けたというには、あまりに単純すぎるけど。

「……残りが何なのか、教えてほしい?」

女の子を口説くときみたいに、目を細めて、ゆっくりと、とびきり甘い声で。

――結構です。

そう言おうと思った。 なのに、なぜか僕は、ゆっくりと首を縦に振っていた。

|  次のイラスト >>